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懐かしの愛機

Goto8cm01 私が天文に興味を持ち始めたのは、かれこれ40年以上も前になります。そして、最初に望遠鏡を買ってもらったのが1970年の春です。中学に進学したお祝いにミザールの6.8cm屈折赤道儀(ニューアポロ型)を買ってもらったのです。ちょうどベネット彗星が明け方の空に雄大な姿を現していたときだったのですが、私はそんなことはよくわからず、残念ながら見逃してしまいました。中学に入学して、理科部に入り、天体写真へとのめりこんでいきました。先輩に現像や引き伸ばしの方法を教えてもらい、自分ですべて処理をしていました。天体写真を始めると、ミザールのニューアポロでは物足りなくなり、貯金を必死に貯めました。そして、高校入学のお祝い金を貯金に足して購入したのが、五藤光学の8cm屈折赤道儀です。(写真)当時は(今もでしょうか?)天体写真を撮ると言うと、高橋製作所(現タカハシ)の6.5cmセミアポクロマート屈折赤道儀(D型は高級タイプ)が定番でしたし、反射では同社の10cmのI型でした。また、藤井旭さんはNikonの8cm屈折赤道儀を使用されており、高橋の8cmセミアポと並んで、少し大きめの望遠鏡として8cmクラスは憧れでした。五藤光学は当時、15cm屈折赤道儀等大型の望遠鏡を製作しており、学校や公共施設のドームの中にどーんと居座っていました。まだ宅急便がなかった時代ですので、直販のみの高橋製作所から買うのも抵抗があったのか、この五藤の8cmをデパートの眼鏡屋さんから購入しました。と言っても、店頭で飾ってあったわけではなく、受注生産品でしたので高校合格が決まった3月末に発注して、手元に届いたのが8月になってからでした。この望遠鏡はよく見えました。架台もスマートな割りにとてもしっかりしており、両軸ともウォームホイルによる全周微動と言う手抜きのない作りでした。高校3年間はこの望遠鏡を使って天体写真を撮りまくり、天文ガイドに応募しました。何回か入選したことがきっかけ(だと思っていますが、、、)で「’75天体望遠鏡のすべて」に「私の愛機」として記事を書くことになったのです。大学に入学し、仙台に移り住んで仙台市天文台で知り合った五藤光学の方から、この望遠鏡はマークXと同じ設計思想で作られており、極軸望遠鏡を内蔵しようと極軸は中空になっていること、また、マークXの極軸望遠鏡をちょっとの加工で取り付けることができることを聞きました。そして、悪戦苦闘をしてついに取り付けたのです。(写真)Goto8cm02 加工に当たっては、仙台市天文台の旋盤等を使わせていただきました。また、鏡筒バンド部分を加工して、システム化できるようにしました。その後、20年以上たってビクセンのスカイセンサー2000PCを取り付けて、ほぼ完成形になりました。今は自動導入赤道儀として8cmの鏡筒だけでなくタカハシのFC100などに乗せ換えたりして使っています。

Goto8cm03

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機材」カテゴリの記事

コメント

これまた懐かしいものが出てきました。
私もだいぶお世話になったような・・・いい器械でした。
重たかったけどね。
当時から本格的に天体写真を撮ることを想定してがっちり作られた赤道儀でした。クランプの効きがとてもいい感じだったのを覚えています。残念ながら光学系は記憶にないのですが、五藤光学の製品ですから,きっとすばらしかったのでしょう。今なお現役というのが,この望遠鏡のすごさを物語っていますね。
うちの第一号望遠鏡は、ペンタックスの6cmF8経緯台ですが、すでに知人にあげてしまったので手元にはありません。残念。

投稿: 渡辺 真一 | 2009年3月30日 (月) 21時48分

wataさん
お久しぶりです。wataさんのTS10cm反射も懐かしいですよね。光学系は8cmのF15ですから無理の無い設計です。対物レンズもさることながら、同時に購入したOR6mmは絶品です。いまでも愛用しています。実家にある当時のノートを見ると、定期試験の当日も火星のスケッチをしていました。とても思い入れのある器材です。ということでヤフオクで増殖してしまいピラー型がもう一式増えてしまいました。(^^;これまた家内にはヒンシュクものです。
ところで、先日、ビクセンの本社で大野裕明さんに会いました。今年度一年間アドバイザーとして勤務していたそうですが、4月からはまた、福島に戻っているそうです。日食ツアーでまた会えますねといことでした。楽しみです。

投稿: 天狼星 | 2009年3月31日 (火) 01時00分

懐かしい機材の話ですが、写真を見るとタイムスリップしたようにその当時のことが思い起こせるものですね。私は、GOTOやタカハシの高級機材は手に入れることができまず、ミザールの10㎝反射赤道儀でした。それに、惑星を写すにはどうしてもガイドが必要で、モーターが欲しかったのですが高くて買えず、ギヤ比が合わないのだけれども減速タイプのシンクロナスモーターを取り付けていました。それでも、土星の輪がようやく写る程度でした。学校には、Nikonの8㎝屈折やGOTOの赤道儀などがあり、生唾を飲む思いで見つめていました。今使っているアストロの6㎝屈折のガイド鏡は、その当時欲しかったメーカー品で、ガイド鏡としては全然魅力はないのですが想いがあります。
それにしても、天狼星さんの機材は昔も今も超一流品ばかりですね!

投稿: 一番星 | 2009年4月 6日 (月) 23時05分

一番星さん
この五藤の8cmは、ちょうど値上がり直前の発注で、さらに眼鏡屋さんの春の入学祝セールで1割引と言う超破格で入手しました。高度成長の時代で物価がどんどん上がる時期だったように記憶しています。そして、アイピースに関してはHM6、HM12.5、HM25、K40が付属していましたが、購入時にOR6、HM9、HM25、K40という構成に替えてもらいました。当然OR6は惑星用ですよね。でも、購入価格は同じでした。本来ならば倍ぐらい値段が違うのに非常に得した気分だったことを覚えています。でも新品の望遠鏡を買ったのは、最初のミザールのニューアポロとこれだけです。あとは20年以上たってから、ヤフオクや中古品を購入していますので、通常の半額以下でそろえているんです。なんと物々交換もありますよ。NJP用のSS2000PCはPD5XYと物々交換です。一番星さんの10cm反赤はH-100でしょうか?私はH-100にしようかニューアポロにしようか迷った末に、天ガの富田弘一郎さんの評価記事で屈折にしました。
数年前、ビクセンの本社の倉庫をたずねたら、オズマやタイタンといった懐かしの機材がたくさんありました。それぞれ想い入れのある機材だったんだろうなと思います。

投稿: 天狼星 | 2009年4月 7日 (火) 00時39分

天狼星さん、はじめまして。
この記事を読んで、懐かしさでいっぱいです。同じ時代をすごしてきたのですね。私のハンドルネームは、自分の最初の天文用のカメラがNikomatであったことや高校の地学部の望遠鏡がNikonの8cmであることからになります。かつての日本光学や五藤光学の望遠鏡は、学校の望遠鏡の定番でしたね。しっかりとしたつくりで、あこがれの望遠鏡でした。そんななか、タカハシの望遠鏡は、少し安いけれど、しっかりとした鋳物の技術から出てきた望遠鏡でした。My
scopeとしては、タカハシのV-1やSkycancerを大学生のときに買いましたが、その後天文とは少し離れることになりました。3年くらい前からデジタル一眼の普及と子育ての一段落から復帰しました。
今後とも宜しくお願いします。

投稿: NIKON1957 | 2009年4月25日 (土) 11時29分

ブログ、始めておられたのですね。失礼しました。拝見してとても懐かしく自分の学生時代が重なって見えました。20年通い続けているミカボへも、もう半年行っていません。家のことが一段落したら出撃しますので、お会いしたら宜しくお願いします。

投稿: すたろど | 2009年4月29日 (水) 08時37分

すたろどさん
私の家は清瀬ですが、自宅の回りは東京都とは言えまだ武蔵野の自然がいっぱいです。でも空はダメですね。月や惑星を狙うにしても疲れて帰ってから望遠鏡を運び出すのはしんどいです。速く御自宅が完成されると良いですね。昔は欲しくてもなかなか手が出なかったものが中古で結構安く手に入りま。着払いは絶対避けるようにしていますが、、、(^^;
みかぼでお会いすることもあるかもしれませんね。その時はよろしくお願いします。

投稿: 天狼星 | 2009年4月29日 (水) 12時30分

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